詩に触れておくことが、あなたの心を救ってくれること、必ずあります。
心の窮地で、思い出すのは、心に刻まれた数々の言葉、という瞬間が必ずあります。
今回は「想像力をかきたてる心を育てる詩」をご紹介します。
今回ご紹介するのは「会いたくて」。工藤直子さんの詩です。
「あいたくて」工藤直子さん
「だれかにあいたくて なにかにあいたくて」
で始まるこの詩。出会ったのは私が小学4年生の頃。
4年生の時の担任の先生は詩を大切に思っている方で、毎月、月替わりで一篇の詩を紹介してくださった。
紹介された詩は模造紙に書かれ、毎朝「朝の会」でみんなで声を合わせて読む。
ただこの朗読、テストがあるわけでも、先生から詩の解説があるわけでもない。
だからこそ、月の終わりには暗唱すらできるようになる詩が、いつの間にか、自分自身の独自の解釈と共に、心に染みていた。
最初にこの詩に出会ったとき「だれかにあいたくて、なにかにあいたくて」と言われてもわからなかった。
でも、心にこの言葉をもって生きてきた人生の中で、確かに出会った。
「ああ、この人に、この瞬間に、出会うためにここに来たのだ」
というその時に。
この体験をしたおかげで、私は「この先も『この瞬間に会うために』という時があるだろう」と希望がもてている。
詩は、確実に私の希望を未来につなげてくれている。
工藤直子さんの詩
工藤直子さんの紡がれる物語、詩、世界観が私は好きだ。
自由で、やさしい。
哲学的で、可愛く生意気で、時間が柔らかい。
我が家でも、画用紙に詩を書いてリビングの壁に貼ることがある。
子ども達がまだ小さい時、最初に貼ったのは『のはらうた』からいただいた「みみずみつお」さんの詩でした。
子ども達が、各々に読み方を変えたり、声を変えたりして読んでいる詩。
今は「あさのひととき」が貼られています。
気持ちをまるくして、想像力をのばして、笑顔をくれる工藤直子さんの詩。
なかでも『のはらうた』はお子さんと読むのが、とてもあたたかいですよ。
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