青春て「瞬間」なんだっていうことを、これ以上なく突き付けてきてくれる曲。
もちろん、青春はトキメキさえられば生涯感じられるものかもなんだけど、やっぱり「あの時代だからこそ」な瞬間が青春だっていうのは、あるなと。
文学的表現と本能的表現の交じり合いが、これ以上なく「青春」を表していると感じる、一曲。
「青春」の基本情報
「青春」は2000年5月にリリースされた↑THE HIGH-LOWS↓の14枚目のシングルです。
2020年現在はCMでタイアップされたりして、最近再び注目が集まっていますね(タイアップは2019年でしたが)。
当初は2000年春に放送された『伝説の教師』の主題歌だったようです(ドラマ観ないので知らなかったという)。
「青春」はhいくつかのアルバムに入っていますが、私がおすすめするのは↑THE HIGH-LOWS↓のベスト盤『FLASH~BEST~』ですね~。
とんがってて脆いのにしなやか
今回、探しても公式動画がなかったんですよね……。
THE BLUE HEARTSもクロマニヨンズも公式チャンネルないし、バンドの方向性とか考え方的には致し方ないのかなーと。
YOU TUBEには動画アップされていますが、公式じゃないので、できればアーティストの方に還元できる形で聴いてもらえると嬉しいなと思います。
煌めくトンガリ
「生涯青春」ってアリだと思うし、それは人生を楽しむうえですごくポジティブな思考だと思います。
でも、思春期を通り過ぎた、そしてこれから思春期に入ろうとする子どもを持つ私としては
「やっぱり青春って思春期とセットなんだよ」
と認めざるを得ない気持ちがあります。
世間に対して尖ってて、大人に反発して、自分たちの世界=社会っていう驕りがあって、キラキラしていて、まぶしい。
これはどう頑張っても、もう思春期を過ぎた大人には取り戻せない感性なんだって、次世代を見ていると本当にそう感じます。
こういう「煌めくトンガリ」が「青春」の中にはたくさん散りばめられています。
音楽室のピアノでブギー
ジェリー・リー スタイル
骨身をさらけ出したその後で
散文的に笑う出典:青春/作詞・作曲 真島昌利
ピアノなんて、自分の家でも弾けるし、好きな曲なら家で弾いた方が好き勝手できるんです。
でも、そこは「音楽室」だから「絵になるし」なんかそれが「美しい」んです。
止め処なく湧き上がる承認欲求に突き動かされた後の、散文的な笑い。
抽象的な表現なのに、これ以上なく「その場にある青春のにおい」が立ち上る。
真島さんの言葉や表現力、「空中にある雰囲気をつかみ取る力」って本当にすごいと思います。
また次の歌詞にすごく、胸が痛くなったことで、私はもう「本当の意味の青春」の中に入ることはできないんだなって実感したんですよね。
心のないやさしさは
敗北に似てる出典:青春/作詞・作曲 真島昌利
見透かされた感がすごかったですね。この言葉。
この感覚を胸に残して表現できること、まさに青春の渦中にいる人に共感させられる人はそうそういないと感じます。
脆くてしなやかな「瞬間」
「青春」は絵(ビジュアル)的に「瞬間を切り取っている場面」がよく登場します。
リバウンドを取りに行くあの娘が
高く飛んでる時に出典:青春/作詞・作曲 真島昌利
先輩とのいざこざで殴られてしまっているその時「あの娘」はリバウンドを取るため高く飛んでいる。
きっと殴られている彼の瞳には、汗が光るあの娘の姿が見えている。
彼の瞳に浮ぶあの娘の姿が、この歌詞で聴いている者にも見えてくる。
その絵は「トリミングされた煌めく瞬間」として。
青春の只中にある時、ちょっとしたことで崩れるような「脆さ」と何があっても立ち上がれるような「しなやかさ」この二つを矛盾なく混在させる瞬間の切り取り方、本当に秀逸です。
時間が本当に もう本当に
止まればいいのにな
二人だけで 青空のベンチで
最高潮の時に出典:青春/作詞・作曲 真島昌利
この時間が止まればいいのにって、大人になっても思うけど、止まってほしいと思うのが「二人でベンチでいる時」というのがすごく、いいなと。
一緒にいるだけ、これと言って何かしているわけでもない、なのに最高潮なんです。
こういうのはなかなか、大人になると感じるのが難しい気持ちだなって思うんですよね。
ただ、二人で一緒にいる青空のベンチ。これを最高潮といって時間が止まればいいって思える気持ち、これだけでも忘れたくないなって本当に心からそう思います。
まとめ
今回は↑THE HIGH-LOWS↓の「青春」をご紹介しました。
大人になっても青春だ!というのは、結構私にとっては大人になり切れない人の悪あがきにも思えていて。
その年代だからこそ感じられるもの、経験できることってやっぱりあると思います
私は自分の人生を今後も楽しもうとは思っています。
が、青春は本当に人生の青春にある人たちに思いっきり感じてほしいと心から思うのでした。
不惑世代になった自分には、ここまで生きてきたからこそ感じ得る「人生の楽しみ方」があるはず!(*’▽’)
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